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満天☆の海-2

電気ー4)メインスイッチになぜBOTHがある?

2013.2.6加筆個所あり

バッテリーの並列接続はいけないと言われているのに、なぜメインスイッチにはそのいけない並列接続にするためのBOTHがあるのだ?という疑問を解くために電装系大研究(モーターボートが対象)とセーリングクルーザー虎の巻を読んでみたのだが、このあまりにもプリミティブな疑問に答えてくれるものは見つからなかったので自分で考えてみた。

1)バッテリーはこうなってる
バッテリーの用途はエンジンの始動と電装品への電力供給の二つだが、安全にかかわる最も大事な仕事がエンジン始動のための電力供給だ。

そこで、肝心な時にエンジンを始動出来ないと大変なのでバッテリーを二つ積み込んで、一つをエンジン始動専用に確保し、他方を電装品への電力供給用(ハウス用と呼ぶ)に使うことにしている。
二つのバッテリは、+端子同士は接続せず(すなわち並列接続してない)、マイナス端子だけを接続して共通アースを取っている。これは通常の接続方法なのだそうだ。
電気ー4)メインスイッチになぜBOTHがある?_b0114415_18324944.jpg
2)メインスイッチの仕組み
バッテリーのスイッチにはOFF – 1 – BOTH – 2に順番に切り替わるロータリースイッチが使われている。
メインスイッチの裏側には3つの端子がありそれぞれがバッテリー1とバッテリー2、そしてスターターにつながっている。
メインスイッチを1に回すとバッテリー1、2に回すとバッテリー2につながり、BOTHの位置に回すとバッテリー1、バッテリー2、そしてスターターにつながる3つの端子がすべてつながるのだが、これは次のような仕組みになっているからだ。
スイッチの中には円周を3分の1くらいにした金属板が2枚あって、これらが同軸円周上の内側に少し重なるように配置されているので、スイッチを1まで回せばバッテリー1だけ、BOTHの位置ではその少し重なった個所に当たってバッテリー1と2両方に、2まで回せばバッテリー2だけにつながるようになっている。

2つのバッテリーは並列に接続にしていないのだが、バッテリーから離れたところにあるメインスイッチをBOTHに入れると二つのバッテリーの+と+が接続されて並列接続になるのだ。
電気ー4)メインスイッチになぜBOTHがある?_b0114415_17121782.jpg自分はBOTHは使わないのに、電装系大研究(モーターボートが対象の解説書)とセーリングクルーザー虎の巻(ヨットが対象)ではいずれもエンジン始動時(電力消費のみ)と機走時(充電と同時に電力消費)にはメインスイッチをBOTHに入れて使っている。バッテリーを並列接続でつないではいけないと言われているのに、なぜわざわざ並列接続にして使っているのか考えてみた。

3)エンジン始動時におけるBOTHの使用について(すなわち、並列接続について)

a) 二つのバッテリーの品質に差がなく電圧差が小さい場合
”軽負荷、無負荷に並列で接続するのは絶対的に良くない” が、”大負荷に接続するのは問題ない。むしろ、バッテリーが弱っている時にはBOTH(並列)にしてエンジンを始動すれば二つのバッテリーから同時に電力を供給できるのでメリットがある”のだそうだ。

b)では品質に差があり電圧差が大きい場合はどうなのか?
→“常に電圧の高い方のバッテリーだけから電力(電流)供給が行われて、電圧の低い方のバッテリーは遊んでいる”らしいので、BOTH(並列)にして始動する意味がない。しかし、害も無さそう。

4)機走時のBOTHの使用について(機走中、GPSとオーパイを使用している場合)
1GM10は1000回転で約10Ah発電し、2700回転以上では35Ah発電する。
GPSとオーパイは合わせて2.25Ah消費する。
オルターネーターで発電された電気は、まず電装品で消費されてその残った電気がバッテリーの充電に回されるらしいので、バッテリーの電気は使われてない。従ってここでは並列接続されたバッテリーへの充電について焦点を当てた。


a) 電圧差が小さい場合のBOTH(並列充電)
二つのバッテリーの程度にほとんど差がなくても(=電圧差がどんなに小さくても)並列充電は充電効率が悪くて充電に時間が長くかかるというデメリットはあるが、大きな害はないようだ。
b)電圧差が大きい場合のBOTH(並列充電)
二つのバッテリーのうち片方がもう一つのバッテリーよりも古くて内部抵抗が高くなっているような場合は、どのくらい古いか(内部抵抗の差がどのくらいあるか)にもよるのだろうが、内部抵抗の低いバッテリー(新しい元気なバッテリー)の充電は進むが内部抵抗の高いバッテリー(古く弱ってるバッテリー)の充電はあまり進まないということだ。二つあるバッテリーの内、一つがダメになったので新品に交換したが、もう一つはまだ使えるのでそのまま使っているというケースがこれに当たる。

5)結論
ヨットはOFF – 1 – BOTH – 2があるメインスイッチを使っているが、これは別にヨット用に開発されたスイッチと言うわけじゃなく、単にヨットも使っているというだけの話しなのだろう。だから別にヨットでBOTHを使わなくてはいけないわけじゃない。
バッテリーが弱った時のエンジン始動にはメリットがあるが、通常はバッテリーを常にフル充電に保っているのでBOTHを使う必要は全くない。始動用のバッテリー1で始動すれば良いと思う。

では機走時はどうか?二つのバッテリーの品質に差が無ければ機走時に2つのバッテリーを同時に充電できる便利さはあるが、その後エンジンを止めて帆走(オーパイとGPSを使用)に移った時にメインスイッチをBOTHの位置からハウス用の2※に切り替えなければならない(これは必須)のに、シングルハンドで忙しく立ち回っているとこの操作を忘れしまうというミスを犯しがちだ。むしろこちらの欠点の方が大きい。

帆走時でも停泊中でも下船時でも、エンジンを切ったのにメインスイッチをBOTHのままにしているのは絶対にまずいのだ。だからついつい忘れがちなシングルハンドは、出港と決まったら早めにメインスイッチ1でエンジンを始動して暖機運転とNo.1 バッテリーの充電を行い、バースを出る前にメインスイッチ2(ハウス用)に切り替えておく方が良い。そうすればエンジンを切って帆走に移ってもいちいちキャビンに下りてメインスイッチを切り替える煩わしさがなくなるので、精神的にも楽だ。




by mantenbosisan | 2011-02-16 20:35 | バッテリーと電気 | Trackback | Comments(3)
Commented at 2011-02-25 09:07
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by mantenbosisan at 2011-02-25 09:44
コメントありがとうございます。電気はまったくわからず悪戦苦闘中なので助かります。ご指摘の点はその通りだと思います。ただ効率がわるくて時間がかかるということだと思います。また、「電装系大研究」に新旧二つのバッテリーを並列接続した実験結果が載ってますが、それによると新しいバッテリーばかりが充電されて古いバッテリーには全然充電されなかったと書いてます。ちょっと極端な例だと思いますが。
ほかにもおかしなところがあったらご指導ください。
Commented at 2011-02-25 12:01
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