右舷プライマリーウインチのクリート増設
Y28スペシャルの左舷は壁一枚でコックピットロッカーなので簡単に増設できたが、右舷はキャビン側にもう一枚壁面があるため作業が面倒なのだ。すなわちコックピット側の壁面にボルトを通してその裏面でナットを締める為にはキャビン側の壁面をくりぬかなければならないのだ。二つの壁面の間は6-7㎝。
電気を取れればキャビン側の壁面は簡単にジグソーで穴はあけることができるが、漁港の岸壁に横着けしなければ電気を使えない。そしてFRPの粉じんにまみれて作業している時に漁船が割り込んで来て岸壁を空けろと言われたら困る。しかも岸壁で何かやってると必ずと言ってよいほど漁船の邪魔が入るのだ。
穴を開けるのは良いが開いた穴をどのようにふさぐか?
キャビンの中がFRPの粉だらけにならないようにうまくマスキング出来るか?
それでも飛び散った粉じんを掃除するには掃除機が必要だがこれまた電気が要る。
ということで作業が延び延びになっていたが、6月14日ついに決行。
キャビン側の壁面は結局ジグソーを使わず、ドリルで何か所も穴を開けてその穴を辿るようにして金鋸で切断した。順調に作業が進み、いよいよクリートにボルトを通しキャビンに入ってナットを締めようとしたらボルトが供回りして締まらない。誰かが外でボルトの頭をおさえてくれれば簡単な作業なのだが…。
6㎜径のボルトを通す為に今回6.5㎜の穴を開けたのだがたぶんこれがいけなかった。ボルト径と同じ径の穴を開けてボルトをドライバーで回しながら入れて行かなければ入らないほどのぎりぎりの穴にしなければならなかったのだと思う。いつもはそうしているのに今回何気なく大き目のボルト穴をあけてしまった。
何度も繰り返しキャビンにはいったりコックピットに出たりしながらバイスグリッププライヤーを使って押さえてなんとか一人で作業を終えた。このバイスグリッププライヤーは帆走時のオートパイロット同様、シングルハンドにとって欠かせない作業道具だ。ドライバーから先端を外してバイスグリッププライヤーで挟み、ボルトに当ててからガムテープで固定して供回りを防いだ。
隣の既設のクリートの設置個所の壁面は補強のためにFRPのが厚みが倍くらいあるが、この場所はその補強された壁面から外れている。それで壁面を補強するためにコンパネを当ててから大型ワッシャー、バネワッシャーを挟んでナットを締めた。
最後にキャビン側にあけた穴を薄いベニヤ板に両面テープを貼りつけて塞いだ。