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満天☆の海-2

針路は西へ2013.07.10 潮岬を越えて周参見へ

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航海計画:大島内回りコース(那智勝浦-串本-周参見)38マイル、大島外回りコース37マイル
潮岬を越えるにあたっては、大島の外を回って潮岬を越える外回りコースの他に、大島の中に入って串本港の前を通ってくしもと大橋を抜けてから潮岬を越える内回りコースを準備した。
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緊急避難港
2012年潮岬を東から西に越えたすぐ先にある有田漁港と江須崎の見老津漁港に入港したヨットがあるが、このヨットは潮岬を越えたもののペラに藻が絡んだ上に正面からの風と波で前に進まず、有田漁港に逃げ込み、藻を取ったあと出港したが、風と波がきつくてやはり前に進まず今度は見老津漁港に逃げ込み一泊した由。この二つの漁港に入港できることは何かの時の為に覚えておいた方が良い。

大島内回りコース
ウェイポイント-1)勝浦5-串本港16.0nm
33° 36.792'N 135° 56.947'E 554勝浦5 乙島灯台西。約180m西に生簀あり。
33° 36.655'N  135° 57.042'E  553勝浦4 乙島灯台南 
33° 36.516'N 135° 58.395'E 勝浦2 灯明崎定置北
33° 36.131'N 135° 58.845'E 灯明埼沖
33° 34.331'N 135° 58.449'E 梶取埼灯台沖 梶取埼南東沖600mに洗岩あり
33° 29.227'N 135° 53.872'E 串本北1 上瀬南 以下くしもと大橋までは針路法を参考に設定。
33° 29.123'N 135° 48.694'E 串本北2 戸島埼灯台北
33° 28.769'N 135° 47.922'E 一の島南
橋杭岩南端の一ノ島を正横に見て、橋杭岩南東方の浅所を航過したら串本港に向かい、くしもと大橋が見えてきたら徐々に変針して串本南4に向かう。
33° 28.046'N 135° 47.235'E 串本港  

ウェイポイント-2)串本港-周参見沖 20.3nm
33° 28.046'N 135° 47.235'E 串本港 
33° 27.792'N  135° 47.760'E 串本南4 串本大橋の北 (水深7mの中瀬のそば)
以下くしもと大橋から串本南1までは独自に設定したが針路法の指定コースとさほど変わらず。
33° 27.577'N  135° 48.035'E 串本南3 串本大橋の南
33° 27.015'N 135° 48.309'E 串本南2 岩礁鵜島の東沖
33° 26.494'N 135° 48.275'E 串本南1 
33° 25.687'N 135° 47.367'E 番屋島南沖
33° 25.407'N 135° 45.474'E 潮岬航路3 
33° 29.046'N 135° 33.440'E 江須崎沖 
33° 31.321'N 135° 28.014'E 周参見沖 

険礁
33°29.620'N135°53.280'E上瀬(暗岩 水深4.1m)
33°29.580'N135°49.880'E箱島(水上岩 高さ9m)
33°28.908'N135° 47.846'E一の島(水上岩 高さ8m 橋杭岩南端)
33°28.535'N135°52.070'E小鰹島(水上岩 高さ2.5m 樫野埼沖)
避険線-1
33° 27.083'N135° 48.000'E鵜島北
33° 27.000'N135° 48.117'E鵜島東
33°26.616'N135°48.060'E杓子礁 
33°26.220'N135°47.598'E番屋島
避険線ー2
33° 26.820'N135° 48.470'E虎出礁1
33° 26.680'N135° 48.590'E虎出礁2

ウェイポイント-3)周参見沖-周参見港21.7nm
33° 31.321'N 135° 28.014'E 周参見沖 
33° 31.899'N  135° 28.490'E 周参見港1 
33° 32.715'N  135° 29.167'E 周参見港2 
周参見も港口の両側に険礁が迫っている危険な港のひとつで入出港の指標となる指向灯が設定されている。
針路は西へ2013.07.10 潮岬を越えて周参見へ_b0114415_23502462.jpg

これは水路通報には周参見港天神山下指向灯(灯台表第1巻2910)(33-33.0N 135-29.4E)と記載されているが位置が大雑把だ。Google earthで調べると33°32.968′N 135°29.379′Eにあったのでこの位置に向かう41゜M(34.5゜T)に、周参見沖、周参見港1、周参見港2の各WPを設定した。。
尚、指向灯というのは、緑、白、赤の3色の光を出し、指向灯に向かって白光を視野に入れながら航行すれば安全水域にいることを示し、赤光が見えてる状態では右舷側の危険水域にいることを示し、緑光が見えてれば左舷側の危険水域にいることを示す航路標識だ。

航海記 : 那智勝浦―串本―潮岬―周参見 38マイル
2013年7月10日晴れ、霧 0520那智勝浦出港 串本経由1500周参見入港

いよいよ潮岬を越える日が来た。7月初めまでは潮岬に黒潮が急接近しており急潮情報が出ていたのだが、安乗で風待ちしている間に黒潮が離れてくれた。黒潮が居座ったままだと串本をベースキャンプにして何度もトライすることになるぞ、と覚悟していたので本当に運がいい。助かった。この航海は運が味方してくれている。

黒潮が離れてくれたのだから大島の外を回って潮岬に向かうコースでも良いのだが、予報では風がまた上りなので、大島の手前を中に入る内回りコースを取ることにした。

0520 那智勝浦出港。鰹島を過ぎたあたりに旗竿あり。
0610 梶取埼灯台沖。風をチェックしたら潮岬は西北西4mとのこと。この航海ずっと上りの風だ。
0630 浦神港沖。かなり波が悪い。霧で視界が悪い。
0700 設定したコースが本船コースのすぐ内側だったようで、後から次々に本船がやってくる。

風も強くなってきた。正面からの風で波にたたかれてスピードが出ないのでジグザグに進まなければならない。ところがタッキングして沖に向かうとすぐに本船の前に出るのですぐにまたタッキングして陸方向に戻さなければならなくなる。思い通りのコースを取れず極めて走りにくい。
業を煮やして思い切って本船コースより沖に出そうかと思って進路変更をせずに走り続けていたら本船がコースを変更し始めた。それはやはり申し訳ないのであきらめてコースを戻した。

本船コースより沖に出るのが無理なら逆に思い切って中に入ろうかとも思ったが、全く経験のない陸寄りのコースを海図をチェックしながら走るのはシングルハンド(一人乗りヨット)にはリスキーなので自重。ひたすら我慢して樫野崎灯台に向かう。今回のクルージング終了後、次回に備えて浦神沖から陸寄りに変針して串本にアプローチするコースを設定した。

0800 大島樫野崎灯台手前の串本北1WP(上瀬南)で変針し、大島の北海面を串本北2WP(戸島埼灯台北)に向かう。
大島から中に入れば風を避けられると思ったのだが逆に正面からの風が強まった。串本港のあたりは砂洲で標高が低いので風の通り道になってるのかもしれない。
波は小さくなったので助かるが、相変わらずタッキングを繰り返しながら進む。
0840 串本港赤灯台が目前。風は全く落ちない。串本港の前の海にはブランケットになるような所は無くセールダウンする適当な場所無し。これは意外だった。
橋杭岩という奇岩の列がよく見えるようになる。本当に岩で出来た橋脚が並んでるようだ。那智勝浦には昔なんどか来てたので、見たような気もする。
0854 くしもと大橋に接近
0901 くしもと大橋を通過
0908 これから本州最南端の潮岬に向かう。 相変わらず本船が多く、並走しなければならない。ずっと風正面なのでジブは開かずメンだけの機帆走でタックを繰り返しながら進む。3.4~4.2kn。
1017 潮岬無事通過。最悪の場合ここでクルージングを断念して引き帰すことも考えていたのでホッとした。
1125 どこまで本船と並走するのか、陸側に2隻、沖に2隻と本船に挟まれて航行。霧で陸が全く見えないし、いきなり霧の中から本船が現れるので怖くて自由にコースを引けない。

周参見手前は三角波で走りにくかった。
周参見沖WPから周参見港に向かうコースの両側には険礁があるので設定したコースを外れないように慎重に入港。洗岩と干出岩が見え隠れしながら獲物を待ち構えている。
1500 港内に入って右側に行ってみたが係留スペースがなかったので、左側の泊地に戻り沖側岸壁の階段のあるところに係留。

泊地記録
自転車を出してぐるっと回って国民宿舎枯木灘すさみに行ってお風呂と食事。
途中に「コンビニ」と大きく書いた店「えびす屋」があった。
エンジンオイル追加。





 串本港針路法(方位は真方位)
1.東方から上瀬南方経由
(1) 九竜島くろしま(33゜30.3′N 135゜49.6′E)を296゜に見て進み、樫野埼灯台正横で、269゜に変針して弁天島(33゜29.1′N 135゜47.7′E)に向首する。
(2) 大島西部の戸島埼灯台を正横に見て航過した後、241゜に変針して町役場の庁舎(33゜28.3′N135゜46.9′E)に向首する。
(3) 橋杭岩南端の一ノ島を正横に見て、橋杭岩南東方の浅所を航過したならば適宜錨地に向かう。
2.北方から上瀬北方経由
(1) 大島北西端付近の金山(高さ117m)に向けて針路244゜Tで進み、箱島(33゜29.8′N 135゜49.9′ E)の南方を航過した後、弁天島に向首して針路270゜で進む。
(2) 以後、1.東方からと同じ。
3.南方から
(1) 遠見山北東方の無線塔(33゜28.4′N 135゜48.6′E)を007゜に見て、虎出礁とカバ出シとの中間を進む。
(2) 鵜島灯台正横で334゜に変針して串本トウジロ鼻灯台(33゜27.8′N 135゜47.9′E)に向首して
進み、苗我島灯台を306゜に、大島南西の小島(33゜27.8′N 135゜48.5′E)を正横に見たならば、徐々に変針して、苗我島と大島とのほぼ中央を航過する。
(3) 苗我島と大島との間の水道は、北口の中央に中瀬(33゜27.8′N 135゜47.8′E、水深7m、底質岩)があるため、水深10m以上の幅は80mと狭いので大型船の通航は困難である。また、水道の潮流が強く、最強時には渦を巻くことがあるという。
by mantenbosisan | 2013-07-29 01:25 | 針路は西へ2013 | Trackback | Comments(0)
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