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満天☆の海-2

2017/18年の潮汐表に誤記あり大幅修正

2017年版の潮汐表を出版するにあたって従来の算出方法を変更したのだが、計算プログラムにミスがあり、出版から一年以上経った今月の412日にようやく修正情報を発表したのだそうだ。知人からの情報。
4月12日付けYahoo news潮流情報169カ所誤る=計算間違い、過小値掲載―海保

出版物の原稿の校正を怠ったなんていうのは典型的なお役所仕事という気もして、さして驚きもしないが、重要な航海安全情報※であるにもかかわらず、304カ所のうち半数以上の169カ所で誤情報を掲載していたというのはなんともすさまじい。
わが国も加入している、1974年のSOLAS条約では、「船舶には、適当なかつ最新の海図、水路誌、灯台表、水路通報、潮汐表その他の予定された航海に必要な航海用刊行物を備える。」と規程されている。


それはそれとして、修正された2017年の数値が海上保安庁のHPに出ていたので、関埼灯台の西北西方約 8.7M(33°18.3’ 131° 44.1’)地点について、過去の数値と比較してみたら、2017年になって突然上げ潮流の流向が40°異なっていた。40°といえば相当な違いなのだが、いったいどういう事なのだろう?

  関埼灯台の西北西方約 8.7M(33°18.3’ 131° 44.1’)における上げ潮流の流向と速吸瀬戸との流速比

  1990年から2016年の潮汐表:276度/速吸瀬戸との流速比0.1

  2017年及び2018年の潮汐表:316度/速吸瀬戸との流速比0.2

今年度分からなぜ潮流算出方法を変えたのか、海上保安庁のHPを見たが改正理由などの説明はなかった。2017年版潮汐表には載ってるのかもしれないが。


潮汐表というのはあくまでも計算で出した数値であって、現場で測った数値ではないので、実際の潮流と異なって当たり前とも聞くが、それにしても…。航海するにあたっては心しておいた方が良い。







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12日付けyahoo news

潮流情報169カ所誤る=計算間違い、過小値掲載―海保 時事通信 4/12() 19:13配信

海上保安庁は12日、刊行した2017年と18年版の「潮汐表」のうち潮流情報に誤りがあったと発表した。

 それぞれ半数以上の169カ所で、潮流の速さを実際より過小な数値で掲載していた。計算方法を間違えたためで、大規模な訂正は「おそらく初めて」(海洋情報部)だという。誤掲載による事故の情報はなく、同部のホームページで修正情報を公開した。

 海保によると、潮汐表は海図と同様に航海者が携帯を義務付けられている。毎年2月に翌年分が刊行され、発行部数は約9000部。港別の潮の満ち引き情報と、全国304カ所の潮流情報が掲載されている。

 誤りがあったのは、304カ所のうち169カ所の最強流速や潮の向きなど。最強流速はいずれも過小だった。17年版以降、従来の算出方法を変更した際、計算プログラムにミスがあったが、チェックが甘く気付かなかった。

 今年2月、「内海水先区水先人会」(神戸市)から指摘され発覚。海保は同24日に航行警報を出して注意を呼び掛けるとともに調査していた。


by mantenbosisan | 2017-04-17 22:58 | 気象・海象 | Trackback | Comments(0)
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