満天☆の海-2

時化の海 やはり海保は 手を出さず

2014年BAN年報Vol37より

2013
年4月7日 BAN会員ヨット 大時化の中でオーバーヒートとマスト折損で航行不能 那智勝浦沖


978hpという爆弾低気圧が日本列島を覆い暴風大雨が続いていたが、2013年4月7日14時50分当時、低気圧は東に移動し風は南から北西に変わったが、熊野灘はまだ波の高い状態は続き強風波浪注意報は発令中だった。

新西宮YH所属のヨット、クラリスフォルテは、風が落ちてきたので寄港先の串本港を出てフィッシャリーナ那智に向かったが、那智勝浦沖で風が20m近くに吹き上がった為、メインセールを下してNo.3ジブだけの機帆走に移った(☆KAKESU-3コメント=これは不可解?なぜメインを下したか?ジブを巻いてもメインは維持すべきだったと思う。理由は下記)。

またデッキに設置したGPSが雨で故障しフィッシャリーナ那智の方向が分からなくなり、No.3だけの帆走で那智湾を探して行ったり来たりしているうちに、冷却水を吸い込まずオーバーヒートを起こした上、波にたたかれてマストを折損。

BANと海保に救助を要請。折れたマストをデッキに回収。船体に損傷のないことを確認。
すぐに巡視艇とヘリが到着するが、波が高くてヨットに近づけず。
(☆KAKESU-3コメント=ヘリは何しに来たのか?ここで乗員だけヘリに救助されてたら、船体放棄せざるをえなかったわけで、先日書いた石廊崎沖海難と同じ結果になっていたはず。)

BAN本部からは勝浦港付近のレスキューステーション(RS)に連絡取るも、荒天を理由に契約漁船から次々と出港を断られたが、唯一太地港の契約漁船が出動を了承。

巡視艇が警戒監視中の該船を発見し曳航を開始。巡視艇が警戒伴走して勝浦漁港へ入って救助が完了した。

ということだ。
以下KAKESU-3コメント

先日書いた石廊崎沖海難事故と今回の海難事故の顛末を読んでわかったことは、海が荒れてる時に海保に曳航救助を頼んでもダメだということだ。

今回は幸いにも太地港の漁船が駆けつけてくれたが、救助船が来なかったかもしれない。
じゃあどうすればいいの? 乗員に気力が残っていたらなんとかジュリーリグをつくって沖出しして天気の回復を待つ。色気を出してどこかの港に入ろうなんて思ったらそれこそ危険。陸に近い方が波が悪いし危険がいっぱいだ。


今回遭難したヨットは那智フィッシャリーナの方向がわからず那智湾を行ったり来たりしていたようだが、以前何回も書いてるが那智フィッシャリーナは位置が分かっても安心して入れるような港ではない。もし、那智フィッシャリーナに向かっていたら、ほぼ間違いなく港の入り口で座礁していただろう。

他に思ったこと

冷却水を吸い込まずオーバーヒートを起こしたと書いてあったが、そうかな?
オーバーヒートまで行ってなかったんじゃないかな?
冷却水が送り込まれなくなった原因は、船底のスルハル口が流れてきたビニールなどで塞がった、異物がスルハルや海水濾過器に詰まった等で、海水が来なくなってインペラが空転して破損したのじゃないかと。それで温度が上昇して警報音がなったのだが、そのまま放置してエンジンを掛けっ放してればオーバーヒートするが、警報音が鳴った段階でエンジンを切ればオーバーヒートまで行かないだろう。
大荒れの海でインペラの交換なんかできるわけはないから、天気が回復するまではどうしようもないけど。

マストが折れたのはメインセールを下したのがいけなかったのじゃないかという気がする。ドシンドシン波にたたかれるたびにマストは前に後ろに振り回されてかなりの衝撃を受けるが、メインセールはその衝撃を和らげてくれる働きをするとスティーブコルゲートは言ってるよ⇒操船手順書-4強風帆走時の留意事項


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by mantenbosisan | 2017-08-29 18:30 | 航海情報全般