満天☆の海-2

ASAHIウインチの分解掃除-2 分解、洗浄、再組立て


先に挙げた資料に書いてあったことだが、
分解洗浄再組立てをうまくやるコツは、取り外した順番にパーツをトレーの上に並べて行き、洗浄もまとめてやらずに一つずつやって元の位置に戻していくことだそうだ。そうすれば組立てる際、間違えなくて済むとのこと。
また、特記事項としては、pawl(爪)へのgrease塗布は厳禁と言う点だ。greaseを塗ると固着してしまうからだそうで、light machine oil、あるいはlight engine oilを使うようにとのことだ。(Ref.toLewmar manual p-18 Greasing, and the West adviser)


用意したもの

ブルーシート ライフラインにかけて部品が飛んで海に落ちるのを防ぐのと、作業場所に敷いて汚れ防止にする。
新聞紙    汚れ防止

段ボール   ウインチを囲み、部品が飛ぶのを防ぐ。

無地の白いバスタオルやタオル ウインチの周りに敷いて汚れ防止と、部品が飛び跳ねるのを防ぐ。
ウェス  多めに用意
極薄ゴム手袋

洗浄用のプラスティックケース(ダイソー) 中に軽油を入れてドラムを洗える大きさ。

ステンレスの大きなトレー(ダイソー)   

薄い小型のマイナスドライバー サークリップを外すのに必要。

歯ブラシ 数本用意して、掃除用や刷毛の代わりにグリース塗布に使う。
刷毛   リューマーのマニュアルには刷毛でグリースを塗るように書いてある

爪楊枝  ギヤの溝の奥の古いグリースを取るのに便利。軽油に浸けて柔らかくすれば爪楊枝で簡単に取れる。

軽油(なければ灯油) グリースの洗浄用。

2ℓの空ペットボトル  廃油処分用。

パーツクリーナー又はCRC556 グリース洗浄用。軽油を使わず全てパーツクリーナーでやる人もいる。
ウインチグリース Harken winch grease 等。
潤滑油  マシーンオイル等


作業準備 
タオルをウインチまわりに巻き段ボールでウインチを囲む。海ポチャを防ぐ為にライフラインにブルーシートをかける。

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分解作業(今回はギヤを外さない)


①サークリップを抜く

サークリップは平らな、らせん状のバネだ。溝にはまってるので簡単には抜けない。リングではなく、らせん状なのでエンドがある。そのエンドに細いマイナスドライバーの先端をひっかけて外向きに押し開いて上に抜く。その時にドライバーから外れて飛ばしやすいのである程度開いたら指で持った方が良い。絶対に飛ばさないように手のひらで上をふさぎながら作業する。取り外したパーツは順番にステンレストレーの上に置く。


②ドラムを抜く

サイドデッキの危ない所ではトッププレートを外さない。pawl(爪)とspring(バネ)が外れて飛ぶ心配があるので、トッププレートを指で押さえたままドラムをそっと上に持ち上げて抜く。
この時、古いグリースが固着してるとローラーベアリングがドラム内壁にくっついて一緒に外れて来るかもしれない。その時にベアリングホルダーの下枠(縁)が外れているとベアリングがバラバラと抜け落ちるので失くさないように注意する。プライマリーウインチ(20型)が左右ともその状態だった。


③トレーの上にドラムを置いてトッププレートを取る。


spring(バネ)を押さえながらpawl(爪)といっしょに外す。ドラムの溝にはめてるだけなので簡単に外れる。外す時にspringをはじいて飛ばしやすいので、手の平でふさぎながら外す。


⑤ドラムと一緒に外れてこなかった場合(ハリヤードウインチ(
16
型)はそうだった)、ローラーベアリングを上に抜き取る。


⑥ベアリングの下に敷いてあるプラスティックワッシャーも上に抜き取る。

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注:上の写真ではパーツの並ぶ順序がバラバラになっている。この程度の数なので間違えようもないが、数が増えたら冒頭に書いた通り取り外した順番通りに並べて、最後まで置いた位置を変えない方が良い。また、工程順に写真を撮っておくと良い。写真を撮ってから外せば、組み立てる順番や、どの向きに装着するか分からなくなった時に確認できる。


洗浄作業


①外した部品を軽油に浸してから古歯ブラシやウェス等で汚れを落とす。順番通りに洗浄して、きちんとトレーの元の位置に並べて行くというのがマニュアルにあるやり方だが、今回はみんな一緒に軽油に浸して順序をバラバラにしてしまった。


ベアリングホルダーは上の枠(縁)は一体成型されてるが下側の枠(縁)は脱着式になっている。20型のプライマリーウインチはステムから抜く時に既に下側の枠(縁)が外れていたので、簡単にベアリングが抜けたが、16型のハリヤードウインチは下枠(縁)がしっかりはまっておりベアリングもそのまま収まっていた。本来は下枠(縁)を外してベアリングを抜くのだと思うが、後で下枠をはめ直すのが面倒なので、下枠(縁)を外さずにベアリングを押し出した。無理な力を加えない方が良いと思うが。

ベアリングやドラムの内側の壁面の汚れはウエスで拭き取る。ベアリングホルダーの枠の内側の汚れも良く落とす事。インターナルギヤの溝の奥は落ちにくいが、軽油を入れたプラスティックケースにドラムを入れて浸けておくと(時間があれば一晩)、爪楊枝で溝の奥のグリースが力も入れずに簡単に落ちるようになる。


②外さなかったギヤにパーツクリーナーを吹きかけて古いグリースを落とす。溶けたグリースでデッキが汚れるのでギヤの下周囲に古タオルを敷いて養生する。デッキが汚れたら拭き取る。

尚、パーツクリーナーはガスが沈殿するのでキャビン内にガスが入らないように注意。キャビンは強制排気出来ないので危険だ。要参照⇒エンジンルームでスプレーすると爆発の危険あり


③洗浄後は溶剤をよく拭き取って完全に乾かしてからグリースアップする。溶剤が残ってるとグリースが溶ける。


グリースアップ


①ギヤ、ベアリングにグリースをごく薄く塗る。リューマーのマニュアルには刷毛で塗るように書いてあるが、今回はギヤには歯ブラシ、ベアリングは極薄ゴム手袋をはめた指で塗布。


Pawl
(爪)とspring(バネ)には潤滑油をさす。Lewmarのマニュアル同様、West marineのマニュアルにもこの個所にグリース塗布は厳禁と書いてある。ラチェットの動きが悪くなったり、ギヤが両方向に回るようになる原因はグリースによるpawl(爪)の固着とのこと。
 

組立作業


①センターステムにプラスティックワッシャーをはめてからベアリングホルダーをはめる。

ホルダーの下枠(縁)が外れてる場合は(下左側の写真)、ホルダーにベアリングを入れてから下枠(縁)をはめるわけだが、下枠がうまくはまらなければ無理にはめなくても特に問題はないようだ。

脱着式の下枠(縁)がはまったままだった場合は(下右側の写真)、わざわざ外さずに下枠(縁)を付けたままでホルダーにベアリングを入れた方が面倒が無くて良い。それくらいの弾力はあるが、うまくベアリングがホルダーに入らなければ無理をしないで、下枠(縁)を外してやる。

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尚、ベアリングには上下がある。上面も下面も同じように見えるが、よく見るとどちらかの面の中央に小さい突起があるので、突起のないツルツルした面が一体成型された枠(縁)の方に、突起がある面が脱着式の枠(縁)の方になるようにしてホルダーにはめる。

ベアリングホルダーの準備が出来たらまずプラスティックワッシャーをステムにはめて、その上にベアリングホルダーをはめる。その際、縁が一体成型された側が上、脱着式の枠(縁)が下になるようにしてはめる。
脱着式の縁がホルダーにきちんとはまらなかった場合は、手であてがってベアリングを落とさないように注意してはめる。ホルダーから下枠(縁)が分離してても特に問題はなさそうだ。
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②ドラムをセンターステムにはめる。

下の写真のような向きでspring(バネ)をpawl(爪)にセットしてドラムにはめ、ドラムをステムにはめる時はpawl(爪)を指で押さえてバネが閉じた状態にしてはめる。下の写真を見たらわかるようにバネが開いた状態では入らない。

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③トッププレートを置いてからサークリップをはめて完了。

サークリップはウインチハンドルの差込口よりも径が小さいので拡げてやらないとはまらない。この時飛ばしやすいのでくれぐれも注意。飛ばしやすいのはpawl(爪)とspring(バネ)、それとサークリップだ。外す時、装着する時いずれも飛ばしやすい。ここまでやって海ポチャでは救いようがない。ASAHIのウインチはもう部品が手に入らないので、部品が壊れたり失くしたりしたらウインチそのものがアウトざんす。

カチカチカチと小気味よい音がして軽快に回転するようになったはずだ。



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by mantenbosisan | 2018-03-07 13:01 | 装備(改定版)