満天☆の海-2

カテゴリ:航海情報 遠州灘~紀伊半島( 26 )

改めて怒り心頭の那智フィッシャリーナ前の潜堤


2010-02-09の那智フィッシャリーナは危険 を参照されたい。

ヨットRが那智フィッシャリーナ前に設置されていた潜堤に乗り揚げた事故の船舶事故調査報告書(http://www.mlit.go.jp/jtsb/ship/rep-acci/2010/MA2010-2-9_2009kb0281.pdf)を今月見つけて追記したのだが、この報告書を読んで再び怒り心頭だ。(注:船舶事故調査報告書というのは国交省の運輸安全委員会がまとめているもので、海難審判所の裁決録とは別の物)

要するに、H18年末に那智フィッシャリーナ前の海底に潜堤が設置された。低潮時水深1m、満潮時水深2.8mであった。当初は潜堤の周囲に目印として6個の灯浮標が設置されていたが台風等半分が流出して無くなってしまった。そして過去2年間に数隻のプレジャーボートが乗り揚げ事故を起こした。しかしフィッシャリーナ管理者は流出した灯浮標を補充することなく放置したままであった。そして今回、平成21年9月5日、ヨットRがふたたび乗り揚げ事故を起こしたというもの。本船は船底に亀裂を生じたほか舵も損傷。
しかるに、事故調査報告書は本事故はヨットR船長がフィッシャリーナの水路状況を把握していなかったために発生したと考えられると結論づけている。
こんな危険な潜堤の設置者、管理者の責任は問われていない。海の安全の管理者である海上保安庁の責任も問われていないが、潜堤の設置、灯浮標の設置を知り得る立場にある海保は、海図や通報等で航行者に周知する安全管理責任があるはずではないか!!
海図にもない潜堤の存在を一体どうやってヨットR船長は把握できたというのか?こんな不条理な審判があるか?

でも悲しいかなこれが海の現実なのだ。不条理もへったくれもない。事故を起こしたら、船長が悪いということになるのだ。
では、こういう現実に対してわれわれ航海者はどう向き合ったらいいのか?

とにかく情報収集だ。航海計画の段階で寄港予定の港の情報は可能な限り集めることだ。この事故の場合もフィッシャリーナに前もって連絡したり、ネットで寄港経験者の情報を収集しておけば潜堤の存在は知りえたのではないかと思う。

注:航海ブログでも航海者にとって参考になるブログとならないブログがあるので注意!
自分が座礁したならどこが危ないかを具体的位置を示して他の航海者に情報提供すべきだと思うのだが、そういうことは書かず、ただ何を食った、誰と会った、どこを観光したとかの楽しげな事しか書いてないワッハッハ・ワッハッハブログを参考にしてはいけない!⇒まさか名前を書くわけにはいかないが、その手のブログは実に多い。どんなことを書いてもそれはその人の勝手だから、読む方が見極めないといけない。

信頼できる情報が得られるブログ⇒ベストはDONのヨット泊地情報と航路情報、DONのヨット暮らし


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by mantenbosisan | 2017-08-21 23:09 | 航海情報 遠州灘~紀伊半島

那智フィッシャリーナ入港ルートをつくった

那智Fは危険とばかり言ってても始まらない。勝浦港、太地港の入港ルートは作成済みだが、万一のこともあるので、2016年針路は西へ航海計画作成時、那智F入港ルートも設定した。

KAKESU-3がもってるNewpecは潮岬以西で、以東の海域は紙海図と港湾案内が頼りだ。
那智F入港ルート設定にあたっては、那智の海岸前の危険な潜堤を示すブイと港口側のブイの位置を割り出す作業が最難関で、知る限りこれらの位置を示す情報はどこにもない。
そこでGoogle earthで位置を割り出した。潜堤を示すブイは4個しかわからなかったが。


潜堤ブイと思われる位置

33°38'36.93"N135°56'24.48"E

33°38'34.20"N135°56'23.76"E

33°38'31.16"N135°56'22.70"E

33°38'28.36"N135°56'21.90"E

港口側ブイと思われる位置

33°38'36.75"N135°56'26.74"E

33°38'35.42"N135°56'28.69"E

33°38'34.20"N135°56'31.18"E

一文字防波堤西端

33°38'38.61"N135°56'26.61"E



次に何度も那智Fに入っているDONさんのコースD2-D1と照合した。
DONさんのコースはGoogle earthで割り出した潜堤ブイと港口側ブイの間を通っているので両ブイの位置はまずまちがいないと推定。

沖合を通る自分のコースとの兼ね合いで、自分の設定したウェイポイントN2,N3はDONさんのウェイポイントD2,D1とは異なる位置にあるが、DONさんの設定したコースラインに乗っている。
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注:
上記写真はクリックして拡大して見る。
2016年結局那智Fには入港しなかったので上記ルートの安全性は実証してない。
那智F入港の最後のWPであるN3はDONさんのウェイポイントより手前に設定したが、これはあまり砂浜に突っ込んで行きたくないから気持ち手前に設定した。
ブイは流出したままの可能性もあるのでブイを頼りに航行しない方が良い。GPSをにらめっこしながら設定したコースを慎重に進んで、一文字防波堤の西端を右正横に見て右転し、一文字防波堤を右舷に見て入港する。一文字防波堤を左舷に見て入ってはいけない。上の写真でも分かるが、沖から港に向かうとまず最初に一文字防波堤と沖防波堤の間に入り口が大きく開いているように見えるので何も知らなければここから入りたくなるが、浅いので座礁する。

非常に天真爛漫で疑うことを知らない知り合いのヨットが一文字防波堤と沖防波堤の間から入った。その時はたまたま大潮の満潮時だったのだろう。知らぬが仏で無事入れたが、出る時またここから出たら間違いなく彼のその航海2回目の座礁事故を起こしてただろう。入港後注意されたので免れた由。
必ずコース上をウェイポイントN3まで進んで一文字防波堤を右舷に見て入ることだ。

このように危険個所があっちにもこっちにもあるにもにもかかわらず、このフィッシャリーナ(那智勝浦町管理でなちかつうら海の駅という名前の海の駅でもある)の案内書には「喫水は2.5mまで。港入り口には潜堤があります。入港時はご注意ください」としか書いてない。



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by mantenbosisan | 2016-05-04 12:30 | 航海情報 遠州灘~紀伊半島

台風避難 熊野灘ではどこ?

熊野灘にいるヨットは五ケ所湾に避難するのが安全かと思ってたのだが、台風18号予報円の中心は紀伊半島熊野灘沿岸に向かい9日昼頃に五ケ所湾付近を通る進路だ。そうなってくるとどこに避難するのが良いのだろう?

勝浦港の渡の島埠頭とホテル浦島の間の水路には波がまともに入って来て大揺れになるし、大勝浦方向の左手、よくヨットが係留する岸壁→満天☆の海-2勝浦港(紀伊勝浦)係留岸壁の奥は大潮の満潮時海面が岸壁を越えるのでフェンダーが効かなくなる。直撃されてもやはり五ケ所湾VOC志摩ヨットハーバーが安全なのか?それとも賀田湾の三木浦漁港(ヨット世話人がいる)が良いのか…九木浦は地形的には良さそうだが漁協に問題があるし、浮桟橋は一つしかなく漁船が占領している可能性が強い→針路は西へ(帰航)2013.07.24 九木浦にはやはり鬼がいた

2015.09.08 気象庁台風情報
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by mantenbosisan | 2015-09-08 15:03 | 航海情報 遠州灘~紀伊半島

周参見のソビエト発見

昨年、周参見沖の無人島がソビエトと命名されたという話を聞いてからずっと気になっていた。周参見漁港の入り口の険礁地帯にあるのだろうと思って海図などを見てみたが見つからないのでそのままにしていた。しかしわからないままというのはどうも落ち着かないので改めて腰をいれて調べてみた。そしてやっと地理院地図で発見。周参見漁港からだいぶ東、江須崎の少し西の見老津沖にあった。沖ノ黒島の沖に連なる一番沖の岩礁のようだ。「領海の起点(基線)になる島」の一つというから、この島から12海里沖までが日本の領海ということになるな。

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Wikipediaの記述
ソビエトは、和歌山県西牟婁郡すさみ町にある無人島である。地元ではソビエットとも呼ばれる[1]

概要[編集]

ソビエトは、本州最南端である潮岬の西方、すさみ町見老津沖に位置し、陸ノ黒島、沖ノ黒島の沖に連なる。ただし、海岸を走る国道42号からは沖ノ黒島の陰に隠れて見ることはできない。釣り人の間では釣果のよい釣り場として知られている[1]

ソビエトは、日本の領海の基点となる島のひとつである。日本には領海の起点となる離島が約500あるが、その中には本島のように正式な名称がない無人島が多数含まれていた。日本政府は、2014年6月の離島の保全策を検討する政府の有識者懇談会の提言を受けて、同年8月1日にこのうちの本島を含む158の島の名称を決定し、内閣官房総合海洋政策本部のウェブサイトで公表した[2]

島の名称は地元住民が使っている通称を採用したケースが多く、この島の名称である「ソビエト」も釣り人に古くから言い伝えられてきたものとされる[3]。なぜ「ソビエト」と呼ばれるのかその由来は明らかではないが[4]、地元では島や岩がそびえたつ様子から名付けられたとする説もあり[1]ソビエト連邦と関連する可能性は低いという[5]。なお、すさみ町には見老津の東隣の江須崎沖にも「ソビエト」、「沖のソビエト」と呼ばれる島がある[1]


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by mantenbosisan | 2015-01-07 12:14 | 航海情報 遠州灘~紀伊半島

三河湾ヨット座礁沈没事故再検証

先月の下田の事故でH22.10. 8に発生した 愛知県形原漁港に於けるヨットの消波ブロック乗揚、沈没事故を思い出した。
機関故障、セールも揚がらず(ハリヤードやシートが絡みつくなどして)操船不能状態で漂泊中に風波に圧流されて漂流という事態はどんなヨットにも起こり得ることだが、その時点での自艇位置、リーショア―(風下に陸)なのか否か、風波の強さと方向、上げ潮か下げ潮か、周囲の状況などの正確な現状把握と、圧流を食い止めるための投錨、ワッチがいかに重要かということを今更ながら思い起こした。

三河湾の事故を掲載したブログ
http://blog.livedoor.jp/orionhyodo/archives/51102448.html

緊急事態に直面し復旧作業に没頭しているとあっという間に時間が経ってしまうものだが…、それにしても、
ブログによると当人は岸から十分離れていると思っていたのでワッチをしないで復旧作業に専念していて、テトラポットに乗り揚げて、なんでこんなところにテトラポットがあるのかとビックリしたとのことだ。当人は機関停止から座礁まで10分しかたってないと思っていたらしいが、審判記録によれば1時間20分経過していたようだし、当人は漂泊に入った地点から風下の防波堤まで十分な距離があると見ていたようだが、審判記録によれば実際には1㎞もなかったようだ。
その他にも座礁から沈没に至る経緯等もブログと審判記録(下記参照)ではだいぶ食い違ってる。

審判記録概略 
発生年月日22.10. 8 乗揚 (消波ブロック)愛知県形原漁港  言渡年月日23.6.16
A受審人は,愛知県形原漁港において,陸岸に向かって東南東風が強まる状況下,クルージングを終えてヨットクラブに帰航するため北上中,機関が自停したために漂泊して救援を待つ場合,そのまま漂泊を続けると同風で圧流され,形原漁港東防波堤の東側に敷設された消波ブロックに乗り揚げるおそれがあったから,投錨するなど圧流防止の措置を十分にとるべき注意義務があった。しかしながら,同人は,機関室で機関を再起動することに気を奪われ,圧流防止の措置を十分にとらなかった職務上の過失により,圧流されて船尾を防波堤の消波ブロックに乗揚させるに至った。

審判記録全文↓


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by mantenbosisan | 2014-12-01 08:03 | 航海情報 遠州灘~紀伊半島

紀伊半島南部沿岸の海況解説

大阪市立自然史博物館資料 → 総説 紀伊半島南部沿岸の海況

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by mantenbosisan | 2013-06-03 14:00 | 航海情報 遠州灘~紀伊半島

紀伊半島南部の海峡(論文)

紀伊半島南部沿岸の海況(論文)⇒http://www.mus-nh.city.osaka.jp/iso/argo/nl05/nl05-9-21.pdf
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by mantenbosisan | 2013-05-30 20:19 | 航海情報 遠州灘~紀伊半島

遠州灘の流れ

遠州灘の10nm以内の沿岸域では0.5 から1kn程度の西又は東に向かう流れがあり、時には向岸流などの複雑な流れが発生するので注意を要する。特に視界不良時。
御前崎南方および遠州灘では上げ潮流は西南西、下げ潮流は東北東に流れ、御前崎南方ではほぼ高、低潮時に転流する。遠州灘中央部では高、低潮時の1-2時間後に転流する。
大潮期の平均流速は、御前崎南方では1kn達するが、御前崎東方および遠州灘中央部では0.2kn程度である。
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by mantenbosisan | 2013-05-14 21:15 | 航海情報 遠州灘~紀伊半島

伊勢湾潮流推算

伊勢湾の潮流推算(海上保安庁HP全国の潮汐・潮流推算から選択)
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by mantenbosisan | 2013-05-14 18:32 | 航海情報 遠州灘~紀伊半島

伊良湖水道に関する調査研究報告書 日本財団図書館

日本財団図書館(電子図書館) 海上交通情報システムに関する調査研究完了報告書
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by mantenbosisan | 2013-05-13 22:59 | 航海情報 遠州灘~紀伊半島