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満天☆の海-2

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ネットで拾った沈没事故

以前、このブログで仲間のヨットが沈没したことを書きましたが、
http://blog.livedoor.jp/orionhyodo/archives/51081552.html
その後オーナーから詳細を聞いたので、改めてここにUPします
(但し、S号オーナーによる事故記録及び口述をもとに記していますが、このような状況下ですので、経過時刻など不正確な部分があるかもしれません)


10月7日(木)ヨットS号(なかよし25)にゲスト1名と三重県答志島へ一泊クルージングに出かけました

翌日、10月8日(金)10:00 ホームポートである三谷ヨットハーバーへ向け出港
そのとき天候は、晴れ 風は6mほど
順調に帆走 16:30ごろには三谷ヨットハーバーへ到着する予定でした

15:00  西浦半島沖合通過 東南東5~6m

「4時30分の電車には間に合うね」 とゲストとの開話 、その後、風向悪くセールダウン、機走

15:15 暫らくして突然のエンジン停止に驚き、思わず「え~っ??」と 、すぐ燃料 、オイルなど調べるも原因不明

その後、エア抜きも行うが、やはり原因が掴めない

再度、始動を試みたが、スターターが廻らず

とりあえずジブセールを上げようとしたが、セールが上がらない  

見ると、ジブとメイン2本のハリヤードが、マスト昇降用のステップに絡んでしまっていジブもメインも上がらない!

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セールダウン後にハリヤードにテンションをかけずに、そのまま放置してしまっていた

デッキで懸命にハリヤードを外そうとしたが、どうしても外れない!!

この作業中、揺れるデッキにバランスを崩し3回ほど転び、腕に裂傷、足にねんざを負ってしまった (落水しなかったのは運が良かった)

15:20 のっぴきならない事態に「これはヤバイ…」と携帯で業者に連絡をとり、ボートでの救援をお願いする

業者のボートを待つ間、何とかエンジンを掛けようと、スターターを回すが、やはりモーターは力無く、そのうちキ―スイッチの辺りから煙が出始めた

15:25 手掛けでエンジンを掛けようとキャビンに降り、始動を試みているとき、「ゴン!」と何かが当たる音が聞こえた

その直後「ドシーンッ!」と衝撃が!!!

こんなところに何で暗礁?とキャビンから飛び出すと目前にはテトラポットが・・・
まだ陸地から充分離れているとばかり思っていたので、訳も分からず思わず「はあ~???」と呆れてしまった

その後も風と波にもまれたヨットはテトラポッドに打ちつけられ「ドーン」「ガシャーン」とすごい衝撃に、なすすべも無い

このとき、大きな衝撃にバランスを失い転んだ拍子に、ライフラインの下から海中へ転落してしまった

それでも、波に浮き沈みしながらも運よくガンネルに手が掛かり、何とかデッキへ戻ることができたのは幸運でした

一つ間違えばテトラに打ちつけられていたかも知れません

無防備なヨットがテトラポッドの容赦ない攻撃を受け続けているうちに、脱落したラダ―が私の目の前をプカプカと流れていく!

このとき、愛艇の最期を自覚しました

15:40 ようやく業者のボートが救出に来てくれましたが、座礁しているS号を前に 、海上保安庁へ連絡している?!

業者のボートに曳航されて何とか形原漁港に到着し、岸壁に係留できました

しかし小型のクレーンで上架するにはマストが邪魔になるので、マストを抜    く作業を業者がしているうちに、何とその場にS号が沈没してしまった!

座礁しテトラに打ち続けているとき、破損したハルの穴から浸水したのが原因ですが、適切な処置がなされていれば沈没は免れていたでしょう

海底から引き揚げ上架したものの、艇の内部はオイルまじりの海水が多量に溜り手も付けられない

それでも保安庁との実況見分の際に、財布と車のキーが見つかったのでホッとしました

今回の事故は、車であれば単独の自損事故として簡単に処理されていたでしょう

でも、海上の事故はそんな簡単には済まされません

後日、海上保安庁へ呼び出され、取り調べは2日半、しっかり行われた

そして業務上往来妨害罪ということで書類送検されました 

愛艇を失った上、廃棄処分は数十万かかります

さらに何カ月後かには、追い打ちをかけるように高額な罰金も科せられるで    しょう

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今回S号のオーナーから詳細を聞いて、事故に至った経緯が分かりました

発端はエンジンが突然停止し、漂流したことですが、予期せぬエンジン停止は古いフネなら、当然起こり得ることです

だから、事故に繋がった要因は重要だと思います
①セールダウン後、ハリヤードにテンションをかけて固定し忘れた
②セールUP失敗後、アンカーを投下しなかった
③バッテリーが弱っていた
等、あとになって考えれば、単純な作業又は判断のミスだったと、すぐ判ることです
しかしS号のオーナーはこのとき、艇のトラブルが重なったうえ怪我を負った状況で、的確な判断ができなかったのかも知れません

私も強風、大波のなか一人で突然トラブルに見舞われたら、冷静に的確な対処ができるか自信はありません

今まで、オリオンでも海上で小さなトラブルは何度もありましたが、いずれも天候が穏やかだったり、或いは単独でなかったりと運に助けられてきました

でも、いつかは厳しい状況に置かれるときが来るかも知れません

いつか来る、その日に備えて普段から突然起こりうる事態を想定した準備や、心構えが必要なのだと改めて思いました

今回の体験を公開することに快く応じてくれたS号オーナーに感謝します

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うちのクラブの仲間が航行中に、座礁、沈没し、廃船という不幸な出来事が起こってしまった

購入後から時々トラブルのおきていた仲間のヨット(なかよし25)、その日も何らかのトラブルでエンジンが停止、

折からの強風に流されテトラポットに座礁

連絡を受けたフネが救出曳航し、近くの形原港へたどり着いたものの、損傷したハルからの浸水で港内で沈没してしまったようだ

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漁港に引き揚げられたフネは水没の上、ダメージがひどく廃船とされたそうです

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エンジンが停止した時点で、セーリングで回避するか、アンカーで固定するか出来なかったのだろうかとも思いましたが、

その場にいた訳でなく、状況も判らないので迂闊に論ずることはできません

きっと、どうにもならない状況だったのでしょう

大事なフネを失うという不幸な事故、
人身事故に至らなかったのが、せめてもの救いだったと思います

by mantenbosisan | 2014-11-27 21:46 | 海難 / 緊急時対応 | Comments(0)

着岸操船 バウスプリングを使った着岸

スプリングラインを使ったこの方法はクルー又は岸壁に助っ人がいないと無理な方法だ。

風下への着岸(Practical seamanship illustratedより)
左舷着けでも右舷着けでも利用できる。

風下側に押されるので風下側には十分にフェンダーを吊るしておく。
①岸壁にバウを着ける。その時のバウの位置は係留時バウの位置。
②クルーは急いでバウから下りて直ちにバウスプリングをミジップのあたりの岸壁に取る。
③風に押されてスターンはゆっくり岸壁に寄って行く。
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狭いスペースへの着岸(Practical seamanship illustratedより)
左舷着けでも右舷着けでも利用できる。

①バウに大きいフェンダーをつけて、岸壁にバウを着ける。その時のバウの位置は係留時バウの位置。
②クルーは急いでバウからクルーが下りて直ちにバウスプリングを岸壁に取る。出来るだけ後方が良い。
③クルーがバウスプリングを確実に取ったら、スキッパーは右舵を切って(バウを岸壁から離す方向に)微速前進。スターンはゆっくり岸壁に寄って行く。
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土肥フェリー岸壁での操船実例
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by mantenbosisan | 2012-02-22 21:40 | 係留・離着岸・アンカリング | Comments(0)

着岸操船 風下への着岸

岸壁(桟橋)に向かって風が吹いている時の着岸は、思ったよりも速い速度で岸壁(桟橋)に寄ってぶつけることがあるので、いつもより早めに、岸壁との間を多めにあけて船を平行にして船を停止させ、流されながら着岸する。
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by mantenbosisan | 2012-02-22 21:20 | 係留・離着岸・アンカリング | Comments(0)

カムクリートには強い負荷のかかるシートは使うな

シートを外せなくなる↓

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by mantenbosisan | 2010-05-23 15:13 | 工具・材料・備品とアイデア | Comments(2)

あるオールドソルトのことば

あるオールドソルトの言葉

よく言われた言葉に、(思考・判断能力は)酔っ払い2分の1、海上3分の1、時化の海上10分の1、というのがあります。平時でも海(船)上では酔っ払い以下の思考能力に落ちるのだから、日頃からの経験がそのまま100%その人のシ-マンシップに上積みされたとしても、最低10 回は同じ経験をしないと同一条件下でもまともに頭と体が動かない、ということになりましょうか。


その人はこんなことも言っている


時化というのはイヤですねえ~。何回経験したとしても怖いものではないでしょうか。私思うに、その怖さには大きくわけて2つあると思います。一つは、そのフネの責任者以外で乗船しているときの怖さ。これは専ら自分自身の安全が脅かされつつあるときの恐怖。二つ目は、船長なり艇長なりで乗船し、乗員・乗客・貨物・船体等を含めた自分以外の存在がある場合の恐怖。仮に気象・海象条件を全く同一のものとすれば、後者は前者より何倍も大きいものと思います。自分の責任が大きければ大きいほどそれに比例するのが恐怖です。(それに伴う頭脳の混乱→俗に言うアガリ、を含めて)しかも、この恐怖というのが曲者でして、通常一般的にはこの恐怖に反比例してその場において自分が発揮し(なければならない)うるシ-マンシップが低下する、という誠に具合の悪い傾向を示します。

by mantenbosisan | 2010-01-11 18:20 | 海難 / 緊急時対応 | Comments(0)